れおなのブログ~学生さん達へ①

先日、千葉市内で私の話を聞いてくださった大学生の皆さんへ、この場を借りて、いくつかいただいた質問のお返事をさせていただきたいと思います。当日は、動画のトラブルなどもありましたが(ごめんなさい)、皆様のご感想、レポートを読んでびっくり、すごいです!こんなにもストレートに、私の思いのたけを受け止めてくださり、そこに率直なご意見をいただき、とてもとても、嬉しいです。

中でも多くの方が、話を聞いてから「考えが変わった」と言って下さり、やったぁ〜、と思いました。何についての、考えが変わったのか・・・

・障がい者に対する見方、考え方(“かわいそう“という世間の認識と違う、医ケアがあっても外出できる、障がいは不幸なことでなく幸せなことでもある、分からないと思っていた障がい児ともコミュニケーションがとれる、など)。

・ご自身の生き方(自分をもっと信じてみる、無駄にしない人生を生きる、など)。

・家族の愛、教育、幸せについて、など、など・・・。

変わった、とまでいかなくても、知らなかったことを知り、さらに調べていきたい、というご意見も含め、それぞれの方が、自分にできることや考えをたくさん、挙げてくださいました。

正直、感動しました。


これから申し上げることは、まだいろいろと勉強中の、あくまで私個人の意見ですが・・。


障がい者、という存在は、今の世の中(とくに日本)で、大きな『変化』のまっ最中、大変革のまっ只中にいるような気がするのです。


“社会的弱者“から、しごく当たり前の”対等“の存在へと。特別視して隔離するのではなく、一般の学校でも共に学ぶ、インクルーシブ教育へと。”できない“ことがある人ではなく、”できる“ことも十分にある人へと。パラリンピックや、科学技術の進歩が、確実にその流れを後押しているように感じます。


しかし一方で、まだ、旧態然としたシステムや考えが存在し続けていて、当事者でさえも、その古いシステムと新しい概念の板挟みになったり、またはどちらかの情報しか知らなかったり、非常に、個々の立場や考えに大きなギャップがあります。支援者であれ当事者であれ、皆が、大変化の波に、しらず振り回されている・・。そんな狭間を、私たちは生きているのかもしれません。


だから、今回のご縁でお会いした皆様が、たとえ異なる視点であっても、一人一人、何かしら昨日の自分とは違う自分に気づき、その変化をしっかりと意識してくださった。これは、大変にありがたいことで、日々、懸命に変わりゆく「障がい者の世界」に対して、これまでの固定概念にとらわれることなく、柔軟な思考と心を持って、ともに歩んでくださる仲間が増えたのだなぁ、と感じるわけなのです。


そしてきっと、ご自分の心の直感を聞きとる、確かな力をたずさえて、新しい社会の担い手となってくださるのでしょう。なおぽんを始め、たくさんの、声なき声を抱く障がい児者たちにとって、こんなに心強いことがあるでしょうか?

だから。本当に!大なり小なり、「考えが変わって」くださって、有難うございます!


・・と、すぐ熱くなってしまう私。

(あ、そういえば、私から「熱のようなものを感じた」と書いておられた学生さん、おっしゃる通り♫)


さて、話が少し逸れましたが、質問にお答えさせていただきます。皆様のまっすぐなご感想に対する、せめてものお礼となりますように・・。


1. 外出について

 (医療ケアのある子と一緒の外出は、持ち物も移動も行き先も大変なものだけれど、どんどん、連れていっていますよ〜という、私の話を受けて)


Q. 今までどこかに行って一番興味を感じているなと感じた場所はありますか?奈央斗君から直接聞けたら嬉しいです。


A. 私は、てっきり、『海』だと思っていました。今回のご質問をうけて、あらためて本人に確認したところ、『観覧車』だそうです。そして次に『島根旅行(特に、いとこの家に泊まったこと)』ときたものです・・・まさに決めつけは良くない、の好例。教訓を、母、いただきました。ご質問者さんに感謝。


Q. 最近、奈央斗君たちと出かけたいと考えている場所はどこですか?


A. ハワイです。

案外、大型旅客機での海外路線の方が、対応が整っているらしいとの噂です。是非とも、実現させたいと思っています。なるべく、かろやかに、年1回位、行けたら良いなぁ・・・って、何者でしょう?どう考えても家計がきびしいのに、言ってしまう自分が怖い・・・。


Q. 外出の際の危険要素、最も気をつけていることは何ですか?私たち一般人ができること、手伝えることは、何ですか?


A. あくまで我が家のケースについてお答えします。障害やそれぞれの家族によって、大きく違ってくるところかと思います。

当日も少しお話ししましたが、医療機関や学校といったなじみの場所では、ない、ところに出かける際は、多少の覚悟と準備がいります。私が最も気をつけている危険要素は、なんと、私自身です(笑)。お気付きの方もいるかもしれませんが、ものすごーく、うっかり者の母なのです。

自分のいつものうっかりで、吸引器を忘れたら・・と考えると、冷や汗が出ます(やったことが、ないとは、言えない)。つまり、吸引器(なおぽんの気管切開部から痰の吸引をする医療機器)は彼の命に直結する医療機器であり、そんなもの、ちまたのコンビニには売っていないので、いかに、準備をしっかりしておくか、という点につきるのです。医ケア児の外出、頼れるのは我が身のみ!(・・・いやそこまで、言わなくても良いかな?吸引器だって、きっといざとなれば、国内どこかしら駆けこめる病院があるのでしょうが・・、おっといけない、ここは、絶対に自分を制しておくべきところ。呼吸ですから!)。

そこさえ押さえておけば、そして、自分自身さえしっかりしていれば、あとは、どんなことでも、なんとかなるだろう、と思っています。


一般人にしていただきたいこと・・何だろう。よく言われることかもしれませんが、“気楽な声かけ”、じゃないかなぁ?と、私は思います。特に、何かを手伝って欲しいかどうか、外出先でのシチュエーションは目まぐるしく変わりますし、その時でないと分かりません。ただ、その同じ場にいる、人と人との柔らかな声かけがあれば、かなり、それで十分。


「大丈夫ですか?」でも、「こんにちは」でも、「どうも」でも。・・・「かわいいね」とかまで、くれぐれも無理をしていただかなくても良いのです。本心が一番です。もしかしたら、外からは見えないけれど、少しばかり気を張って外の世界を旅しているかもしれない障がい当事者が、あぁ、自分(たち)一人で頑張んなくていいのかな、って思えるような一言があると、嬉しいように思います。

もちろん、障がい当事者、ご家族にも、いろんな方がおられます。声かけ、不要!とばかりに我が身を鎧で固めている方も、中にはいるかもしれませんが、私の知る限り、そういうタイプの方はごく少数ではないでしょうか。もしもそういう方に当たったなら、それはむしろ、レアキャラに出会えてラッキーくらいに思っていただくのも、ありかと(失礼)思いますが・・どうでしょう?


Q. イチゴ狩りの写真がありましたが、普段胃ろうなのに、このときはどうしたのでしょうか?

A. 当時はまだ胃ろうにして間もない頃、決まった栄養食のみを(注入で)食べさせていました。でも、イチゴの味、風味、香りを感じてほしくて、すこし、手で押しつぶしたイチゴを口に入れてあげました。なかなか、良い顔をしていましたよ♫  もし今であれば、用意周到にハンドミキサーを持って、ペースト状のイチゴジュースを入れるカップとシリンジを持って、イチゴ狩りに行くのがよかろうと、思われます。



2.幸せについて


Q. 幸せを感じるときは、どんな時ですか。幸せとは、何ですか。


A. こちらをご覧ください。

 そしてそのページには書いていない、私自身の幸せを感じる時は、以下です。


ダントツ1位:犬が、熟睡時に体からホワ〜っとでてくる匂いを嗅いだとき(・・間違っても、犬の体臭では、ありません。この匂いをわかってくださる方にはめったにお目にかかれないのですが、どなたか、いませんか?)



すっかり長くなってしまったので、残りの質問には、また別ページでお答えしますね。


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