れおなのブログ~学生さん達へ④

の続きです。


Q. 国や行政には、もっと保障制度を整えてほしいと感じたが、もっとこうしてほしい、こうなってほしい、ということはありますか?


A. あります。いっぱい、あります。いろいろ、あります。でも、ひとまず声を大にして言いたいことは一つ(いや二つ)。


「言葉が、むずかしすぎる」こと、そして、「ハンコって、いるの?」です。


たくさんの制度に、重心で医ケアの子を持つ私たち家族が助けられているのは、事実です。なおぽんの足となるバギーだって、オーダーメイドですから、その製作費はバカになりません。それも1、2割ほどの負担で良いですし、医療機器の購入もそう。そして、彼が病院にお泊まりする(ほぼ入院扱いですが)時にかかる費用も、もし全て支払っていたら、私たち、とうに生きていけません。本当に、たくさんの保障制度には、感謝しています。でも、です。しかしです。とーーかーーく、言葉がむずかしすぎます!


『小児慢性特定疾病医療費助成制度』『地域生活支援給付費』『高額障害児通所給付費』『日常生活用具費支給等決定通知書』 ・・・


誰か、ハンマーをくださいって言いたくなるのは、私だけでしょうか。

一体、なんでこんなに複雑にするのでしょう。ただでさえ、私たち家族に使える制度が何なのか、あまり分からぬまま、口コミのように、じわり、じわりと、学ばざるを得ない状況です(それも、こまかい内容はソーシャルワーカーさん頼りです)。まるで、難解な漢字が、兵士の身を隠すカモフラージュ模様みたい。見えぬように、見つからぬように・・してるのかな?なんて、悪い憶測を、してはいけないのですが、したくなります。


最近知りました、インバウンドって言葉。そしてSNSも普及して、オリンピックだってあって、日本ももはや、単一民族なんて、言っていられなくなるでしょう(私、ちょっと、頭が沸騰ギミ)?いいのでしょうか?この漢字の羅列と分かりにくさ。ちょっとずつ、分かりやすい表記へと変えていく動きは、あるようですが。


算数の複雑な計算だって、途中式でシンプルに書き直して、計算していきます。複雑に絡み合った制度を、何が足りていて何が足りないのか、はっきりとさせるためにも、まず、一つ一つの制度を全て、カンタンなコトバで置きかえてみたらどうかしら?と、思う、漢字が苦手な、今日この頃です。



ハンコに関しては、とっても単純頭の私による、とっても素朴でちっちゃな疑問。市役所も、学校も、公的な書類は、ハンコだらけです。どなたか、教えてほしいのです。

・・ハンコって、何でいるの?サイン、するだけじゃ、ダメ?


なんか、「印鑑をここに」って言われて押す時、まるで、「あなたを信じていないので」って、大きな何者かに言われている気がしちゃうのは、私だけかなぁ・・?本当に大切なことは、ハンコの有る無しなんかじゃないし、責任の所在を、はっきりさせるため・・?なんだか、悲しいなぁ、と、すみません、小学生のような、私の疑問でした。



Q. 大人になって(奈央斗くんが)一人になってしまったらどうするのか、気になります。


A. お優しいです、ご心配いただき、ありがとうございます。でも、だいじょうぶ!彼は、決して、一人にはならない予定(笑)です。


もしも、『血のつながった家族』だけが、彼の生きるコミュニティーであれば、親兄弟が先に死んで、一人になる可能性も、あるでしょう。でも、奈央斗くんが、もしも、別の枠組み(できれば複数の)、コミュニティーの中で生きていたなら、ひとりぼっちになってしまう可能性は、限りなく、低くなるでしょう。肝心なのは、彼がそのコミュニティーの中で、きちんと自立して参加している、ということです。「自分の意思で今日を生きて」さえいれば、どんなに肢体の不自由があっても「心は自由」ですから、私たち一人一人が、将来、年老いて直面する事態と、なんら、かわらないと思います(また番田雄太さんのお言葉をお借りしました)。

だからこそ、奈央斗くんには、がんばって、自分の意思を表出し、生きていく場所を見つけていって欲しいなぁ〜〜と、応援しているのです。これを読んでいる皆様も、どうぞ、これからも長く、彼を見守っていって下されば、幸いです。



以上で、いただいたご質問はすべてお答えできたかなぁ、と思います(私や我が家の、主観的な答えが、ほとんどでしょう、どうぞ、ご参考までに・・)。


そう、最後に一つだけ、わっ!としてハッとさせられたご意見があったのでご紹介します。


「高取さんは、健常者に対して妬みを持っている」、というご意見です。

なんと!私も気がつかなかった私の深層心理を、ズバリと見抜いたのかしら??と、びっくりしました。“妬み”は、ドンピシャの言葉とは思えませんが、ふむ、どうやら実は、“怒り”のようなものを持っているな、私は。と、気がつくきっかけをいただきました。

「感謝している」と、口では言いながら、“なんで、そんな目で見るんだろう”、“なんで、わかってくれないのだろう”、みたいな心が、無意識に心の奥の方に、育ちつつあったのでしょう。イケナイ、私だって、何を隠そう、ほんの数年前まで障がい者の方を見ないようにして歩いていた、典型的な健常者の一人です。一体全体、何をいま、エラそうに言っているのだろう・・なんて、深く、深く、反省する機会となりました。大事なのは、知らない人やコトを責めるのではなく、ただ、知らせ続けていくこと、そして、子ども達をしっかり、育てていくこと、と、自分に言い聞かせます。

このご意見をくださった方を始め、たくさんの率直なご意見が、本当に、嬉しかったです。また、どこかで、お会いできますように♫(フラミンゴ隊の勉強会とか、再び会うにちょうど良い場所です(笑)。どうぞ、気が向いたら遊びに来てくださいね・・!)


どうも、有難うございました。


フラミンゴ隊(tai)

+たとえ障がいがあったとしても A あなたの気持ち I  いろんな方法で伝えられる 支援の愛が コミュニケーションを拡げます!

2コメント

  • 1000 / 1000

  • leonaopon

    2019.06.24 07:24

    本当ですよね😓、申請する側もされる側も、きっと、双方が不要なストレスを抱えていると、思います。 エライ機関ほど、思い切って、小学生や若者達を先生にして、わかりやすい、本当の意味が通じる、他者を傷つけない言葉使いを、学んだ方がいいんじゃないでしょうか?(笑)と、提案したいです〜〜😊
  • murasakisumire

    2019.06.24 07:11

    役所関連の書類の言葉は、難しい・・・親の成年後見人になった時、家庭裁判所から届いた書類にあった「事件」という言葉への違和感。なにより、いろいろな制度を使う時の、申請主義という理不尽。ああ!思い出したら・・・はい、これ以上は、書きませんが。