れおなのブログ~カブトムシだって”ひとりじゃない”と言われたい~
卵から、あるいは幼虫から育てたなおぽんのカブトムシたち。
サナギから出てきたのは、2匹とも、ツノがない、女子たちでした。
思えば私たちのカブトムシ生活も、そろそろ1年になります。
(過去ブログはこちら→〜なおぽんカブトムシを飼うの巻〜)
東京でお会いした「カブトムシおじさん」に貴重な卵をいただいて、それからせっせと学校の先生と一緒に幼虫の成長を追ってきたなおぽんです。iPadで自分でスイッチ(シャッター)を押して、観察記録をつけました。
時に、カブちゃんが自分の上に落下してくるのではないか・・と、胸をドキドキさせながら、少年なおぽん、初めての、生き物飼育経験。
母の不手際で、少しずつ仲間を減らしつつも、健気に成虫になった一匹と、さらに「オンラインカブトムシ(幼虫)早潜り大会」に出場させていただいた時、また仲間になったカブちゃんと。
結局2匹だけとなりましたが、成虫になるまで学校にいて、夏休み前に家に戻ってきました。
以来、ガサゴソ、ジュジュジュ、ぶぶぶぶ、と、昆虫らしい音と愛嬌をふりまき、そのツヤツヤした黒い背中で、すっかり、家族の一員となったカブちゃんたちです。
なおぽん含め、実は「虫」さんたちをちょっと(いや、かなり?)苦手な我が家のメンツ。まさか、まさか、よりにもよって黒々とした虫たちを飼うなんて・・・。
ホント、人生って不思議。
しかも、最大の不思議は、ソートー恐る恐るだった私が、日々、頑張ってお世話をしているうちに、カブちゃん達のことが愛おしくなってしまったこと(笑)!
”ナデナデ”まではできないけれど、可愛くって、面白くって、気づけば動画まで撮ってます。
「ぶぶぶ」と飛ぶ姿だったり、「わしゃわしゃ」と、手足を動かしてお腹を見せる姿だったり、他愛もない彼らの日常が、なかなかどうして、面白い。観察を続けるうちに、ちゃんと2匹に性格の違いがあることや、飛ぶ寸前のきまった姿勢とか、ほぉ、、と見飽きることが、ないのです。
ところがついに。
先日、1匹が、亡くなりました。
「長生きな方だと思う」と、夫。
そうかもしれない。
昨日まで、とっても元気にシアワセそうだった、と思う私。
気になるのは、もう1匹です。
すると案の定、ずっと、動かないのです。もしやこの子も(近いのか)・・?と、胸ザワザワしつつ、そっと刺激すれば、少し動いて、生きているんだな、って分かります。
驚いたことに、一気に環境も悪くなりました。数日は変えなくても大丈夫だった土が、急に匂いが強くなっています。
どうしよう・・って、じーっと、その1匹のカブちゃんを見つめていたら、ふいに、どっっと私の心に、なにか深い悲しみのようなものが流れ込んできました。あぁ、やっぱり、一人になっちゃった、あの子がいなくなっちゃった、、って、きっと悲しかったのかもしれない、と思ったら、思わず、泣いてしまいました。
だから、
「きみは、一人じゃないんだよ。きみには、種類は違うけど、家族がいるんだよ。きみのこと、大切に思っているんだよ。大好きなんだよ。」
って、目一杯伝えました。
するとです。
その翌日くらいから、また、ご飯ゼリーを食べ、動くようになったのです(・・・よかった!)。やっぱり、カブトムシだって、一人じゃないって言われたいし、好きだよ、って気持ちは、しっかり伝わるのだな、って、実感しました。
もうすっかり秋らしくなってきましたが、どうか、このカブちゃんが1日でも長く幸せに生きてくれますように、願いを込めて、なおぽんと一緒にほんわり観察を、続けようと思います。
・ ・ ・
それにしても、このカブちゃんたちには、本当にいろんな「ギフト」をもらいました。
障害児たちに縁遠き生き物飼育経験も、全国区のオンライン幼虫早潜り大会も。生きとし生けるものの命の儚さもきらめきも。私自身の苦手克服も(笑)。カブトムシおじさんには、改めて感謝申し上げます。
ちょっと飛びますが、今、いろんなところでオンライン化・デジタル化が進んでいます(個人的には大賛成!)。きっと未来の学校でも、勉強ごとはタブレット&AIとの個人別になるかもしれません。
そんな中で、こんな「体験」とか、それにまつわる「心育て」っていうことこそが、未来学校のもっとも大切な役割の一つになるかもしれないな、って気がしています。
もし、そんな未来学校だったなら、もはや障害児か健常児かってことはさして大きなコトではなくなるかもしれないですね♫
そう、なおぽんが自分で選んだ1匹を、元気キッズたちと一緒に「ヨーイドン」で土に潜らせたように、体験型授業はちょっと工夫さえすれば、みんなで一緒に経験することが、できちゃうのです。たとえちょっとした重度障害があっても。
そうしたら、どんどん、子ども達の心のバリアも消えてって・・・、
そんな時代が、きたらステキだなぁ〜〜って、夢、ふくらみます。
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