れおなのブログ~祝!なおぽん視線入力1周年と、「魔法のコトバ」
今週、仕事の準備に追われてバタバタしている最中、ちょっとびっくりなことが起きました。
チャンチャララン、チャラララ〜〜〜〜🎶
視線でできるパソコンゲーム、EyeMoT3Dのゲームクリアを祝う音が聞こえてきます。
あれれ—、もう?!!
学校から帰り、パソコンゲームのセットをくみ立てるだけくみ立てて、しばらく母にほったらかされていたなおぽん。奇跡的にそれを思い出した母に、奇跡的なすばやさで視線を合わせてもらうや否や、ソッコーで取り組んでいたようです。
忙しく動き回る私の背後で、なんと、スクラッチゲーム(「EyeMoT3Dパネル射撃」のひとつ)で、初の、100秒台クリアをしたのでした!!102秒か、106秒か、そんな数字だった気がしますが、その写真を撮りそこねた私・・(さすがに悔やまれます、けど、きっとパソコンのどこかに記録は残っているはず)。
これは、とっても驚くべき、なおぽんにとっての、新記録なのです。
(追記です。このブログ文を書きためていた翌日、あっさりと、さらに記録を更新しました。その時の写真を、のせます♫)
思えばちょうど、1年がたちます。
昨年の初夏から秋にかけて、いろんな機器や固定具をそろえ、視線入力ゲーム「EyeMoTシリーズ」等をダウンロードしました。そしてまさに今と同じ10月、なおぽんが自らの力でできるゲーム人生を、スタートさせたのでした(EyeMoTの伊藤史人氏と研究室の皆様、そして私たちの取り組みにたくさんの知恵と勇気をくださった先輩方や先生方に、大きな感謝を!)。
ちょっとずつ、少しずつ、できる時も、できない時もあったけれど、それでもとにかく、続けてきたこの1年です。
ちなみにこの間、最もなおぽんが取り組んだゲームは、先にお伝えしたスクラッチゲームかもしれません。あと、射的とEyeMoT2Dのピアノ、風船割り・・が続くかな(この辺り、子供の性格であったり、周囲がどれくらい上手に、まめに、ゲームをカスタマズしてあげられたかによります。いつの時も、彼のそばには機械音痴で決してまめに手を入れてくれない、不器用な母しか、おりませんでした。画像のいれかえだけは、ちょっとガンバッタ、つもり)。
ときに視線をとることすら難しくって、やっと視線がとれても、スクラッチの完成時間が2000秒超えすることだって、あります(あんまり長くだらっとゲームをさせるのは、ホントはよろしくないかも、ですけれど・・)。でも、早くクリアできた時だって、500〜600秒台だったのです。まれーーに200秒台をたたきだすくらい。
なので、ここにきて一気に100秒台なんて、大躍進です♫
もしかしたら、明日はまた、クリアに2000秒かかるかもしれない。でも、まちがいなく言えるコトが、ひとつあります。去年のこの時期には、決して100秒台はあり得なかったってこと。「時の流れ」と「続けること」って、本当にすごいのです。たとえ少しずつの歩みであっても、こうして、確かにちがう景色を運んでくるのですから。だからこそ、「早く、スタートを切らせてあげること」・・・なのでしょう。
ついでに今回、なおぽんのゲーム人生1周年ということで、別ゲームでの成長もご紹介しておこうと思います。EyeMoTシリーズの中で、きっと最も有名な「風船割り」ゲームです。資金面でお世話になった「ちばぎんハートフル福祉基金」への報告書から、以下にその一部を抜粋します。
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いずれも視線入力装置を使って遊べるゲームソフト、EyeMoT3Dの風船割りゲームの結果画面である(当ゲームは、島根大学の伊藤史人氏のホームページhttps://www.poran.net/ito/ より無料でダウンロード可能)。うすいブルーの丸でひかれたラインが示すものは、ゲーム者の視線がたどった軌跡であり、周囲の支援者に、本人がどのような目の動きをしていたか、また、どれくらいの眼球運動をし、視線の可動域が広がったかを客観的に示すツールである。
ご覧の通り、当児童では、ゲームによる訓練を始めた当初(一番左の写真)では、まだ5351ピクセルほどの移動距離であった視線が、およそ7ヶ月後(一番右の写真)において、ほぼ20倍近い97177ピクセルも動くようになった。これは、ゲームという楽しい遊びを通じて、眼球を動かす筋肉もリハビリされ、十分に遊びを楽しむことができるようになったことを示すだけでなく、今後も、このようなリハビリを続けることで、様々なパソコン操作と、将来、それによる容易な意思疎通が可能になるかもしれない、ということを十分に示すものである。
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障がいの種類や程度など、とーーっても個人差が大きい、ハンディある子ども達です。でも、もしかしたらもしかして、こうした記録もどなたかのご参考になるかもしれないし、はたまた、私たちの歩みを「たたき台」にして、一人一人にあうもっといい方法が、日本中あっちこっちで、築かれてゆくかもしれない。そうやって、自由に心を羽ばたかせる障がい児者が、ひとりでもふたりでも増えてゆくといいなぁ・・・と、願っています。
そう。
なおぽんとは、
・「身障者手帳1種1級」で「重度心身障害児」といわれる脳性麻痺児
・誰からも、知的障害がない、といわれたことはない、小学生
・誰からも、パソコン操作や教科の学習を、すすめてもらったことがない、小学生(もちろん、これらのトライを始める前)
・母や一部の信頼する人とのみ、意思のやりとりに自信がある、小学生
・勉強が好きで、犬が好きで、音楽が好きで、今は「ポケモン」が大好きな、小学生
そしてその視線入力装置での取り組みは、
・家庭でおよそ3〜7日/週、平均して0.5〜3時間/回(かなりムラあり)
・学校で2〜3日/週、約15分前後/回
使っているソフトは、
・メインがEyeMoT3D, EyeMoT2D、Look to Learn(無料お試し版)
・サブ的な頻度でmiyasukuEyeConSWを使ってサウノスヴァルカ(リンクは福岡の福島先生サイト・・ありがとうございます♫)
という感じです。こまかいアセスメントなどは、行なっていません。おもに母一人で始めた取り組みなので、あんまり手が回らないのです。その日、その時、その場の雰囲気(笑)で、内容は決まります。また、家では振動クッション&バイブマンによるゲームのフィードバックは併用してきました。ここ2〜3ヶ月は、これにiPadでの取り組みもくわわり(・・そして模索)中です。
まだまだ若葉マークを脱することができない歩みですが、記録として、そして、ご参考までに♫。。
さて最後に、今日のブログタイトルにもつけた「魔法のコトバ」って、なんのこと?をお伝えして、終わります。それは、(たぶん)今回の新記録をうち立てさせた影の立役者であり、ゲーム熱が下火になりかけた時の、なおぽんをふたたび蘇らせてきた「魔法」。母から息子へ贈る、珠玉の「コトバ」。
それは、こちら・・
「画像、新しいのにかえときました!」
するときまって、目がキラリ。
こちらもまた、ご参考までに・・。
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